プーチン氏、国防相を交代へ 後任に文民のベロウソフ氏
(CNN) ロシアのプーチン大統領は12日、新内閣でショイグ国防相を交代させ、後任に前内閣の第1副首相だったベロウソフ氏をあてる方針を決めた。交代の理由として、軍事費の増大と改革の必要性を挙げている。
ペスコフ大統領報道官が12日夜に発表したところによると、ショイグ氏は大統領令で国防相の任を解かれ、国家安全保障会議書記に任命された。国防産業を統括する軍事産業委員会の副議長も兼務する。
これまで国家安全保障会議の書記を務めていたパトルシェフ氏は別の役職に移るという。
ベロウソフ氏は文民出身。ペスコフ氏は会見で、国防省の予算が増大し、冷戦中のレベルに近づいていると説明。「現代の戦場では、改革を進んで取り入れる側が勝者となる。したがって、国防省を文民が率いるべきと大統領が判断したのは当然のことだ」と述べた。
ペスコフ氏は、国家安全保障関連の費用がロシア経済の7.4%、国内総生産(GDP)の6.7%を占めていると指摘した。
ベロウソフ氏については、経済発展相として大きな成果を挙げ、長年にわたりプーチン氏の経済担当補佐官を務めてきた人物だと述べた。
一方で、ゲラシモフ参謀総長が率いる軍の構成に変更はないと強調した。
ショイグ氏はウクライナ侵攻をめぐり、民間軍事会社「ワグネル」創設者の故プリゴジン氏らから厳しい批判を受けていた。また同氏の周辺では、側近のイワノフ国防次官が先月、収賄容疑で逮捕された。