女子生徒５０人の写真をＡＩでわいせつ加工、１０代容疑者から事情聴取　オーストラリア

シドニー（ＣＮＮ） オーストラリア南東部ビクトリア州で、１０代の容疑者が人工知能（ＡＩ）を使って作成したとされる女子生徒約５０人のポルノ画像が拡散する事件があり、警察が捜査している。

今回の事件は、オーストラリア政府が被害者に屈辱を与えたり傷つけたりする画像の作成や共有に対して禁錮刑を科す新法の制定を目指す中で発生した。

ビクトリア警察は、わいせつ画像がネットで出回った事件に関連して１０代の容疑者を逮捕し、その後釈放したことを確認した。捜査は現在も続いている。

報道によると、問題の画像の作成には、ＳＮＳに掲載されたビクトリア州メルボルン近郊の共学校の女子生徒５０人の写真が使われていた。

同校の校長が公共放送ＡＢＣに語ったところによると、被害者は９～１２年生の女子生徒で、年齢は１４～１８歳と思われる。

容疑者の男子の年齢や身元は不明だが、「論理的に考えると同校の誰かだろう」と校長は話している。

同校に通う１６歳の女子生徒（写真は使用されていない）の母親は１２日、娘がネット上に出回った「バラバラ」写真を見て嘔吐（おうと）したとＡＢＣに語った。

同校は生徒たちのカウンセリングを行い、警察の捜査に協力していると発表した。

ビクトリア州はオーストラリアで唯一、ディープフェイクを使ったポルノの合成を刑法で禁止している。