最高裁、国に賠償命令 旧優生保護法は「違憲」

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最高裁前で勝訴を喜ぶ原告団=3日、東京/Yuichi Yamazaki/AFP/Getty Images

最高裁前で勝訴を喜ぶ原告団=3日、東京/Yuichi Yamazaki/AFP/Getty Images

東京(CNN) 日本の最高裁は3日、国に対し、旧優生保護法(1948~96年、旧法)の下で不妊手術を強制された人たちに対して賠償を命じる判決を言い渡した。強制不妊手術は違憲と断じた。

旧法では、精神障害や遺伝性疾患のある人、ハンセン病の患者らに対して強制的に不妊手術を行うことを認めていた。両親のいずれかが、そうした状態にある場合、強制的な人工妊娠中絶も認めていた。

省庁のデータを基にした判決によれば、同意なしに不妊手術を受けた人の数は約2万5000人にのぼる。

国は2019年に成立した救済法に基づいて、被害者に対してそれぞれ320万円の一時金を支給している。しかし、不妊手術を強制された人たちやその支援者は、そうした対応では不十分だと主張していた。

最高裁の判決はこうした五つの訴訟を受けたもの。

5件のうち4件は二審で原告が勝訴しており、最高裁もこれを支持。原告に対して最大1650万円、その配偶者に対して220万円の賠償が命じられた。

不法行為への損害賠償請求権は20年経てば消滅するとして、原告が敗訴した1件については、この判断を覆した。こうした状況は容認できず、著しく正義と公正の理念に反すると指摘した。

国の賠償額を決定するため審理を高裁に差し戻した。

判決後、高齢の男性と女性でその多くは車いすを利用していた原告らは裁判所の外で、弁護士や支援者とともに「勝訴」と書かれた紙を掲げて、喜びをあらわにした。

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