紅海でフーシ派がギリシャ船籍タンカーを攻撃、原油流出の可能性 米国防総省

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イエメンの反政府武装組織フーシの攻撃を受けたギリシャ船籍の石油タンカー=21日/Houthi Military Media/Reuters

イエメンの反政府武装組織フーシの攻撃を受けたギリシャ船籍の石油タンカー=21日/Houthi Military Media/Reuters

(CNN) 紅海を航行中にイエメンの反政府武装組織フーシの攻撃を受けたギリシャ船籍の石油タンカーについて、米当局は28日までに、原油が流出しているとみられ、「大規模な環境災害が起こる恐れ」があると警告した。

タンカー「スニオン」は先週、飛翔(ひしょう)体による集中攻撃を受けた。最近公開された写真には、スニオンで火災が発生している様子が写っている。

米国防総省のライダー報道官が27日に明らかにしたところによると、スニオンはイラクからギリシャへ原油約100万バレルを運んでいた。攻撃後、乗組員25人は全員タンカーから避難した。

ライダー氏はスニオンが現場海域で動けなくなっていると指摘。原油が流出しているとみられることから、付近の航行は危険なものとなっており、壊滅的な環境災害が発生する可能性があるという。

紅海の安全な航行を確保するために欧州連合(EU)が同海域に派遣している海上部隊も、スニオンの損傷で「航海上のリスクと深刻で差し迫った現場海域の汚染」が懸念されるとしている。

フーシはイスラム組織ハマスを攻撃しているイスラエルへの報復として、昨年からイエメン周辺の海域で船舶への攻撃を繰り返している。

紅海ではこれまでに少なくとも2隻がフーシの攻撃を受けて沈没し、乗組員3人が死亡した。ロイター通信によると、世界貿易の10〜15%がスエズ運河を利用しており、紅海は同運河につながる重要な航路となっている。

フーシの一連の攻撃を受けて海運会社は輸送日数の長い別のルートを取らざるを得なくなり、輸送コストが急増している。

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