政治危機の南米ベネズエラ 米国の銃400丁押収、外国人を逮捕
(CNN) 7月の大統領選をめぐり政治危機に陥っている南米ベネズエラが、米国のライフル銃400丁を押収し、国家の不安定化を図った疑いで米国人を含む外国人らを逮捕したと発表した。
カベージョ内相が14日の記者会見で語った。複数の米国人とスペイン人2人、チリ人1人が逮捕されたという
米国務省の報道官は、ベネズエラで米軍要員1人が逮捕された後、新たに米市民2人が拘束されたとの「未確認情報」があると述べた。
そのうえで、マドゥロ・ベネズエラ大統領を倒そうとする計画に米国が関与したとの説はうそだと断言し、「米国は引き続きベネズエラ政治危機の民主的解決を支持する」と強調した。
ベネズエラ大統領選ではマドゥロ氏が3期目の当選を宣言したが、野党統一候補だったエドムンド・ゴンサレス氏の支持者らが選挙不正を主張し、マドゥロ氏が大差で負けたことを示す集計結果を公表した。米国はゴンザレス氏が最多票を獲得したことを認めたものの、同氏を次期大統領として公式には認定していない。
当局が公開した押収したライフル銃/Venezuelan Government TV/Reuters
ゴンザレス氏はテロや共謀の容疑で指名手配され、スペインに脱出した。
米国は12日、親マドゥロ派の当局者らが選挙を妨害したとして制裁を発表。また、マドゥロ氏が外遊に使っていたジェット機を中米ドミニカ共和国で押収したと発表した。
マドゥロ政権は反政府派を厳しく取り締まっている。これまでにデモ参加者約2400人が逮捕され、多くの市民が国外へ脱出した。