ハマスによる奇襲から1年、中東での戦闘続く
(CNN) イスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃から今月7日で1年を迎える。中東で戦闘が続くなか、イスラエル全土や世界各地で追悼式が行われる。
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラはイスラエル北部にあるハイファ市を攻撃した。イスラエルとヒズボラとの衝突で、ハイファが攻撃を受けたのは今回が初めてだったとみられる。レバノン首都ベイルートは数日にわたってイスラエルによる激しい爆撃に見舞われており、レバノンの人道危機が悪化している。
イスラエルは、先週のイランによるミサイル攻撃に対する報復攻撃を約束しているほか、ガザ北部でハマスに対する軍事作戦を新たに開始し、数百人のパレスチナ人が避難を余儀なくされている。
イスラエル軍は、ハマスによる奇襲から1年を迎えた式典を控え、ガザ近郊で兵士の増員を行っている。イスラエル軍によれば、「防御的および攻撃的シナリオ」の両方に備えて、境界付近の集落に追加の兵士を配備した。
攻撃による犠牲者を悼み、戦闘の終結を求めるイベントが週末に行われた後も引き続き、デモや行進、追悼式典が行われている。7日にはハマスによる襲撃のあった音楽祭が開催された場所に数百人が集まる見通し。現地では1年前、ハマスによって347人が殺害されたほか、40人が人質となった。
イスラエルのガラント国防相はCNNの取材に対し、イラクに対する報復攻撃をめぐり米国と緊密に連携しているものの、どのように報復攻撃を行うかはイスラエル自身が判断すると述べた。米国はイランの核施設に対する攻撃について明確に反対しているものの、ガラント氏はあらゆる選択肢が排除されていないと語った。
イスラエルは、レバノン南部に対して前例のない爆撃を実施するなか、レバノンの124の集落に対して避難指示を出している。レバノン政府によれば、イスラエルの軍事作戦によって、1400人あまりが死亡したほか、100万人を超える人々が住む場所を追われている。
イスラエルはまた、パレスチナ自治区ガザ地区の北部にあるジャバリヤを包囲したと明らかにした。ハマスが復活している兆候があるとして、ジャバリヤで新たに軍事作戦を開始した。