国連部隊のレバノン拠点にイスラエル軍が突入、国連は国際法違反と非難
(CNN) レバノンに駐留する国連の平和維持部隊は13日、イスラエル軍が国際法に違反してレバノン南部にある同部隊の拠点に突入したとして非難した。
国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)の発表によると、現地時間の午前4時半ごろ、イスラエル軍の戦車2両が正門を破壊して平和維持部隊の拠点に強行突入した。UNIFIL側の抗議を受け、戦車は約45分後に撤収した。
UNIFILは「イスラエル軍が平和維持部隊を危険にさらした」と述べ、こうした行為は「国際法および国連安保理決議1701号(2006年)に対する重大な違反」に当たると指摘。イスラエル軍に対して説明を要求した。
これとは別に、同じ拠点で発砲に伴う煙が発生し、平和維持部隊の兵士15人が治療を受けた。
UNIFILによれば、同日午前6時40分ごろ、同じ拠点の100メートル北で数発の発砲があり、煙が出たとの報告があった。平和維持部隊の隊員は防護マスクを着けていたが、煙がキャンプに入り込んで15人が皮膚や胃腸の症状を訴えたとしている。
UNIFILはさらに、後方支援部隊の通行がイスラエル軍に妨害されたと述べ、「イスラエル軍と全関係者に対し、国連部隊の要員と施設の安全と安定を保障し、国連施設の不可侵性を常に尊重する義務を再認識するよう求める」と述べた。