ガザ空爆で93人死亡 イスラエル軍は状況の「理解に努める」
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区北部ベイトラヒアに対する空爆で少なくとも93人が死亡した件で、イスラエル軍は、現地に当時これほど多くの人々がいた理由について「理解に努めている」と述べた。
ガザの保健省によれば、29日に複数階の建物に対してイスラエル軍の空爆があり、子ども25人を含む少なくとも93人が死亡した。これは、イスラエル軍が最近ガザ北部で実施している空爆の中で最も死者数の多い攻撃の一つとみられており、人権団体などから非難の声が上がっている。
イスラエル軍の報道官はCNNの取材に対し、空爆時、現地にこれほど多くの人々がいた理由について理解に努めていると語った。報道官は、民間人に対しては数週間前に避難を指示していたと述べた。
報道官によれば、イスラエル軍は現地で発見した「テロリストの容疑者」を攻撃しており、建物を崩壊させる意図はなかったという。
イスラエル軍の民間人に対する人道活動の責任者は先週、ベイトラヒアには「我々が理解している通り、誰もいない」と語っていた。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報道官は、今回の空爆について、国連が「愕然(がくぜん)」としており、ガザにおける一度の攻撃としては過去約3カ月間で最も死者が多かったと述べた。イスラエルが今回の空爆について調査を行っていることに言及し、空爆の状況とその責任について、迅速かつ透明性があり詳細な調査が必要だと強調した。