韓国与党、戒厳令めぐり弾劾を支持 大統領は退陣拒む
韓国・ソウル(CNN) 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の戒厳令をめぐり、与党「国民の力」が大統領の弾劾(だんがい)決議案を支持する意向を示した。
この発表の直後、尹大統領は12日に行った演説で、自身の戒厳令を正当化し、与野党双方から強まる辞任要求をはねつけた。
国民の力は当初、弾劾には反対して尹大統領を退陣させたい意向だった。しかし同党の韓東勲(ハンドンフン)代表は、尹大統領の説得を試みたものの進展がなかったと説明。「民主主義と共和制を守るため、弾劾を通じて大統領の職務を停止することが唯一の道となった」と述べた。
最大野党「共に民主党」は新たな弾劾決議案の準備を進めており、早ければ14日にも採決が行われる見通し。前回の採決では国民の力の議員が退場して投票をボイコットしたことから、議案は否決されていた。
国民の力が態度を翻したことで尹大統領に対する圧力が強まり、次の弾劾決議案が可決される公算が高まった。
次の採決で同党の議員は、自らの「信念と良心」に従って自由に投票すると韓代表は述べ、「わが党員はこの国と国民のために投票するだろう」と語った。
尹大統領の断固とした姿勢は変わっていない。12日の演説では「最後の瞬間まで国民と共に戦う」と強調、「短命に終わった戒厳令に驚き、緊張した国民がいたとすれば改めて謝罪する。あなた方国民のため、私の心からの忠誠をどうか信じてほしい」と訴えた。