インスタ映え目当ての「冗談」挙式で結婚のカップル、裁判所が無効認定 豪

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豪メルボルン在住のカップルがシドニーで挙げた結婚式について、裁判所が無効を認めた/Steve Christo/Corbis/Getty Images

豪メルボルン在住のカップルがシドニーで挙げた結婚式について、裁判所が無効を認めた/Steve Christo/Corbis/Getty Images

(CNN) オーストラリア南東部メルボルン在住のカップルがシドニーで挙げた結婚式について、SNSの「いたずら」だったとして女性側が結婚の無効確認を求めた裁判で、裁判書が女性側の訴えを支持する判決を言い渡した。

オーストラリア連邦巡回家庭裁判所が公表した書面によると、原告の20代の女性は2023年9月に出会い系サービスで30代の男性と知り合い、翌日に対面で会って交際を開始した。

女性は男性から、同年12月にシドニーへ一緒に行きたいと誘われ、10月から旅行の計画を立て始めた。

女性は12月下旬に男性からのプロポーズを受け入れ、2日後にシドニーで挙式した。しかし女性はこの結婚式について、「すべて演技」だと思っていたという。

男性からは、招待客全員が白をまとう「ホワイトパーティー」なので、白いドレスで出席してほしいと頼まれていた。2人は過去にもクイーンズランド州でホワイトパーティーに参加したことがあったため、不審には思わなかったと女性は主張。自分が着たのはウェディングドレスではなかったと強調した。

ところが会場に行ってみると、白をまとった出席者はほかに誰もいなかった。

男性に事情を尋ねたところ、「隅に連れて行かれて、インスタグラム用に冗談の結婚式を計画していると言われた。自分の投稿を宣伝してインスタグラムで稼ぎたいという理由だった」という。

女性が友人に相談したところ、結婚意思通知書を提出しなければ法的な結婚はできないとアドバイスされ、女性は安心して式に出席したという。

式には女性の家族や友人は出席しておらず、その場にいたのはカメラマンとカメラマンの友人だけだった。

ところが24年2月になって結婚が本当だったことが分かり、男性の狙いが亡命にあったことが発覚した。

女性は医療従事者だったことから永住権を獲得しやすい立場にあり、申請を提出しようとしたところで男性から、自分を扶養家族にしてほしいと頼まれたという。自分たちが結婚していると思っていなかった女性は、それは不可能だと考えた。

男性側は、婚約前から2人は同居していたと主張したが、女性側はこれを否定。男性がプロポーズする1カ月前の23年11月20日付の結婚意思通知書には2人の署名が入っていたが、女性は見たことも署名したこともないと反論した。

判決の中でジョシュア・ウィルソン裁判官は、「12月下旬に婚約して2日後に結婚するとは信じがたい」と述べ、男性が女性にプロポーズする1カ月以上前に、結婚式執行者が確保されていた事実を指摘した。

さらに、女性の信仰心の厚さを指摘して、「女性が教会の結婚式ではなく人前式に参加することはつじつまが合わない」とした。

その上で、女性が結婚式に参加したのはSNS掲載を目的とした演技だと信じたためだったと認め、法的に有効な結婚ではなかったと結論付けた。

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