ハマス、人質33人を解放か 停戦合意の第1段階で
エルサレム(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦と人質解放の交渉をめぐり、ハマスが停戦合意の第1段階で人質33人を解放するとみられることがわかった。イスラエル当局者2人が明らかにした。停戦と人質解放をめぐる交渉はカタール首都ドーハで最終段階に入っている。
イスラエル高官は13日、記者団に対し、33人の人質の大部分は生存していると考えていると述べた。だが、42日間の停戦中に解放される人質の中には死亡した人質の遺体も含まれている可能性が高いという。イスラエル政府によれば、ハマスは2023年10月のイスラエルへの奇襲攻撃で拉致した人質について、依然として94人を拘束しており、そのうちの少なくとも34人が死亡している。
イスラエル高官は、両当事者は合意の直前のようだとし、イスラエルは合意に達すれば直ちに行動に移す用意があると語った。
交渉に詳しい外交官はCNNの取材に対し、あらゆる問題を最終的に決定するための協議が14日にドーハで行われる予定だと述べた。「人質・行方不明者家族フォーラム」によれば、人質の家族が同日、イスラエルのネタニヤフ首相との会談に招待されている。
人質33人の解放は最終的な合意の第1段階となる。戦争の終結を目的とした第2段階に向けた交渉は合意履行から16日目に開始される。
イスラエル当局者によれば、最新の提案では、イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ地区とエジプトとの境界地域(フィラデルフィ回廊)に沿って駐留を続ける。イスラエル軍のフィラデルフィ回廊での駐留は、昨年9月の交渉がとん挫した要因ともなっていた。
当局者によれば、イスラエルは、イスラエルとガザとの境界のガザ側に緩衝地帯を設けるが、緩衝地帯の広さについては交渉の議題となっている。ハマス当局者は先にCNNの取材に対し、ハマス側は緩衝地帯の広さについて、23年10月の襲撃以前の300~500メートルを希望していると明らかにしていた。イスラエル側は2000メートルを要求しているという。
ガザ北部の住民はガザ北部に自由に戻ることが認められる。ただ、イスラエル当局者によれば、詳細は明らかになっていないが「安全保障上の措置」が実施されるという。
イスラエル人の殺害に責任があると考えられるパレスチナ人の受刑者はヨルダン川西岸地区で釈放されるのではなく、諸外国との合意に従って、ガザか国外で釈放される。