タリバン指導者2人の逮捕状、国際刑事裁判所が請求 性別に根差す犯罪に関与と断定
(CNN) アフガニスタンで実権を握るタリバンの指導者が性別に根差す犯罪に関与したとして、国際刑事裁判所(ICC)が23日、逮捕状を請求した。
ICCの検察は、タリバンのハイバトゥラー・アクンザダ最高指導者と「アフガニスタン・イスラム首長国」のアブドゥル・ハキム・ハッカーニ最高裁長官の2人について、「性別に根差す迫害を理由として人道に対する罪に問う合理的根拠がある」とした。
カリム・カーン主任検察官は、「アフガニスタンの女性や女子、性自認や表現がタリバンの理念にそぐわないと見なした人物、女性や少女の味方とタリバンが見なした人物に対する抑圧に、この2人のアフガン人が関与していると断定した」と述べている。
さらに、タリバンに反対する者は「殺人、投獄、拷問、レイプなどの性暴力、強制失踪などの非人道的行為を通じて残忍な抑圧を受けている」と指摘した。
ICCによる逮捕状の請求は裁判官の承認を受ける必要がある。承認されれば逮捕は加盟国に委ねられる。
ICCは近いうちに他のタリバン幹部の逮捕状も請求するとしている。
アフガニスタンで女子を戸別訪問して学習を支援している活動家の女性は、「私たちの声がまだ忘れられていない、平等と正義を求める私たちの声に世界が耳を傾けてくれているという希望を与えてくれた」とICCの逮捕状請求を歓迎している。