世界最大級の宗教行事で雑踏事故、35人死亡 インド
(CNN) 世界最大の宗教行事といわれるヒンドゥー教の12年に1度の大祭「マハ・クンブメーラ」が行われているインド北部ウッタルプラデシュ州プラヤーグラージで29日、群衆事故が発生し、少なくとも35人が死亡した。遺体が病院に運ばれ続けており、死者は増える見通し。
当局者はCNNに、これまでに35遺体が病院に運び込まれ、この数は増える見込みであることを明らかにした。
警察の発表では死者30人、負傷者90人となっている。
6週間余りにわたって開催されるこの大祭では、同州を流れる聖なる川で沐浴(もくよく)をしようと、4億人ものヒンドゥー教徒が集まるとされる。クンブメーラの期間にガンジス、ヤムナ、サラスバティーの三つの川の合流点で水浴びをすると罪が取り除かれ、身を清められると考えられている。
現地メディアの報道によると、最も神聖とされる29日には世界各地から約1億人の教徒が集まると予想されていた。運営責任者は、大勢の人が沐浴をするために川岸に向かって歩いていたところ、川近くの柵が壊れたことを明らかにした。
群衆事故から数時間後の様子。人々は沐浴を続けている/Niharika Kulkarni/AFP/Getty Images
事故現場に居合わせた人が地元メディアに語ったところによると、事故は現地時間午前1時半ごろに発生。その時点で多くの人がすでに沐浴を済ませ、川岸で休んでいたところに群衆が押し寄せてきたという。
同州のアディティヤナート首相は、多くの人が集まったことで「大きな圧力」が発生したと説明した。8000万〜1億人が同日プラヤーグラージに集まっており、前日には5000万人が沐浴したという。
同国では宗教行事での雑踏事故は珍しくなく、2013年のクンブメーラでも鉄道駅で群衆事故が発生し、数十人が死亡した。