地団駄踏むセリーナ、豪紙の風刺画に「人種差別的」の批判

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全米OP決勝での様子を描いた風刺画について批判の声が出ている/Julian Finney/Getty Images

全米OP決勝での様子を描いた風刺画について批判の声が出ている/Julian Finney/Getty Images

(CNN) 10日付の豪紙ヘラルド・サンに掲載された米テニス選手セリーナ・ウィリアムズの風刺画に、人種差別的との批判が集中している。

ウィリアムズは8日の全米オープン(OP)女子シングルス決勝で大坂なおみに敗れた。この試合でラケットをコートにたたき付けたり、審判に暴言を吐いたりした行為を、同紙の漫画家マーク・ナイト氏が風刺した。

問題の作品ではウィリアムズが地団駄を踏む足元に、壊れたラケットとおしゃぶりが転がっている。その背後で、審判がやせた金髪の相手選手に「彼女を勝たせてやることはできないか」と語り掛けている。

ウィリアムズの顔は唇と鼻が誇張され、かつての米国でよくみられた黒人の差別的な描写を連想させる。

全米黒人ジャーナリスト協会(NABJ)はこの風刺画を「多くの面で不快」だと批判。ウィリアムズと大坂の両選手に対する人種差別、女性差別がにじみ出ていると指摘した。

ナイト氏は「国内では当初、さして批判も受けなかったが、ツイッターで米国人に取り上げられてから電話が殺到して大騒ぎになった」と語る。

しかしオーストラリア側からも「恥ずかしい」という声などが上がり始めた。

ヘラルド・サンのデーモン・ジョンソン編集長は11日、この作品は「ジェンダーとも人種とも無関係」だとする声明を出した。

オーストラリアはかつての白人至上主義から多文化主義に移行したとはいえ、現在も白人社会の構図が色濃く残っている。

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