運動不足の「パンデミック」が世界に蔓延、疾病リスク増大 WHO

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「運動不足はパンデミック(大流行)であって、低所得国や高所得国の特徴ではない」という/CNN/ Styke Dimas

「運動不足はパンデミック(大流行)であって、低所得国や高所得国の特徴ではない」という/CNN/ Styke Dimas

(CNN) 世界の成人女性のほぼ3人に1人、男性の4人に1人は運動不足が原因で、心疾患や認知症を発症するリスクが高い――。世界保健機関(WHO)がこのほど、そんな研究結果を発表した。

WHOが奨励する成人の1週間の運動量は、中程度の運動で少なくとも150分、激しい運動で75分。この基準に満たない場合、心血管系の疾患や糖尿病2型糖尿病、認知症、一部のがんなどにかかるリスクが高まることが、これまでの調査で示されている。

4日の英科学誌ランセットに発表された研究結果によると、この状況は世界で悪化しつつある。運動不足の成人は、2016年の時点で世界の人口の4人に1人に当たる約14億人に上り、2010年の23.3%から増加した。

今回の研究では、168カ国で18歳以上の約200万人を対象に、職場や自宅での運動量について調べた358件の統計をまとめた。

その結果、運動不足の人が占める割合は低所得の国では16%だったのに対し、高所得の国では37%と2倍を超えていた。理由として、富裕国は座ったままの仕事が増えて娯楽も多く、交通機関も発達していると研究者は指摘する。

ただ、東アジアや東南アジアでは、2001~16年の間に運動量が増える傾向にあった。2001年に26%だった運動不足の成人の割合は、16年には17%に減少。これは主に中国で高齢者を中心に余暇の活動が増えたためと思われる。

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