観光客2人の頭部切断 13人逮捕、ISISと関係か モロッコ
(CNN) 北アフリカのモロッコで、観光客2人が頭部を切断されて殺害される事件があり、公共通信社の2Mによると、これまでに13人が逮捕された。当局はテロ事件とみて捜査している。
殺害されたのはノルウェーの28歳の女性とデンマークの24歳の女性。モロッコの国家安全保障当局者が2Mに語ったところによると、逮捕された13人のうち4人は2人の殺害にかかわった疑いが持たれている。このうち1人は過去に過激派が関連する事件で有罪を言い渡されていた。
残る9人は、殺人容疑で逮捕された容疑者とつながりがあったとされる。
当局が捜索を行った結果、爆弾の製造に使われる可能性のある不審な物質が見つかったという。
死亡した2人の遺体は高アトラス山脈の山中で17日に発見された。2人とも、アトラス山脈へ登山に出かける前に、滞在先のマラケシュ市内のホテルで男3人と一緒にいるところを目撃されていた。
デンマークの情報機関はCNNの取材に対し、被害者が斬首される場面を映したとされる映像を調べていることを明らかにした。映像の信憑(しんぴょう)性は確認されていない。
モロッコ政府は今回の事件について、テロリストによる犯行と位置付けている。デンマークのラスムセン首相は、政治的な動機によるテロ行為との見方を示した。
女性2人の殺害に直接関与したとされる4人は、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に忠誠を誓う動画に登場しているが、2人の殺害には言及していない。モロッコ当局者によると、ISISはモロッコにも存在している。
首都ラバトにあるノルウェーとデンマークの大使館前では22日、大勢の住民らが集まって観光客2人の死をいたんだ。