腹部撃たれた妊婦、胎児を死亡させた罪で起訴 中絶禁止のアラバマ州

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米アラバマ州で、腹部を撃たれて流産した妊婦が胎児を死亡させた罪で起訴された/Shutterstock

米アラバマ州で、腹部を撃たれて流産した妊婦が胎児を死亡させた罪で起訴された/Shutterstock

(CNN) 米アラバマ州で妊娠中の女性が腹部を撃たれて流産する事件があり、同州ジェファソン郡の大陪審は、この女性がけんかを仕掛けたことによって胎児を死亡させたとして、過失致死罪で起訴した。

CNN系列局のWBMAによると、起訴されたのはマーシェイ・ジョーンズ被告(27)。妊娠5カ月目だった昨年12月、同州プレザントグローブにある商店の前で、別の女性とけんかになった。

地元メディアの報道によると、プレザントグローブ警察は事件の直後、「けんかを仕掛けて争い続けたのは子どもの母親だった。それが原因で、自身の生まれる前の子どもが死亡した」と説明していた。

相手の女性はけんかを仕掛けられて自分の身を守ろうとしたと警察は説明。ジョーンズ被告を銃撃事件の被害者とは形容せず、「真の犠牲者は生まれる前の赤ちゃんだった」と話している。

ジョーンズ被告を銃で撃った23歳の女性も当初、過失致死の罪に問われていたが、大陪審はこの女性を不起訴とした。

これに対し、アラバマ州は女性よりも胎児を優先していると批判する声が上がっている。

同州は先月、人工妊娠中絶を厳格に規制する州法を通過させ、中絶を実質的に全面禁止した。医師が同法に違反して中絶手術を行った場合は、99年以下の禁錮を言い渡される可能性がある。

中絶支援団体のイエローハンマー・ファンドはジョーンズ被告の起訴を巡り、「アラバマ州では妊娠した瞬間から、生きた健康な赤ちゃんを産むことのみが唯一の責任となる。その誕生の妨げとなる妊婦の行動については、いかなる行動であっても犯罪と見なされる」と批判する声明を発表した。

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