新型コロナのワクチン、2回接種の必要性が大きな問題か
(CNN) 米国などで開発が進められている新型コロナウイルスのワクチンは、2回の接種が必要になる見通しだ。その場合、供給面で予想される問題に加えて、1度だけでなく2度の接種を受けるよう国民を説得することも難しくなる可能性がある。
供給面については、流行が続く中での検査キットや防護具の調達は困難を伴い、2回分のワクチンを全土に行きわたらせる妨げになるかもしれない。
「これは間違いなく、人類史上、最も困難で、最も大規模な予防接種になる。我々がこれまで試したことのないような、相当の努力と高度な対応が求められる」。米バンダービルト大学のケリー・ムーア教授はそう指摘した。
米連邦政府は現在、新型コロナウイルスのワクチン開発促進を促す「ワープ・スピード作戦」に基づき、医薬品会社6社に補助金を拠出している。
このうちモデルナとファイザーは現在、フェーズ3の大規模臨床試験の段階にある。それぞれボランティア3万人が、モデルナは28日間隔、ファイザーは21日間隔で、2回のワクチン接種を受けている。
アストラゼネカは8月中にフェーズ3に入る見通し。フェーズ1とフェーズ2では28日間隔で2回の投与を行った。
ノババックスはまだフェーズ3の臨床試験は開始していないが、これまでの臨床試験では2回の投与を行っていた。
ジョンソン&ジョンソンが開始予定のフェーズ3の臨床試験では、1回の接種を受けるグループと、2回の接種を受けるグループに分かれる。
サノフィはまだ、接種が1回になるのか2回になるのかについて発表していない。