賃金交渉は「切りの良くない」数字を サラリーアップのコツとは
応募者にとって本当に重荷なのは、そこから、数字を単に提示しただけではないと証明することだ。メーソン准教授は、提示した数字の裏づけのために、いくら要求するのか実際に計算することは、今回の研究結果が勧めているように厳密な数字を単に提示するということよりも、はるかに大切だと指摘する。
応募者は、インターネットで仕事の相場を判断したり、社内の情報提供してくれそうな人物に尋ねたりすることが出来るだろう。
資産形成についての著作があるラミット・セティ氏は、関連情報について調査を行い、給与としてもらいたい金額に対する理由を相手に理解してもらうことが交渉の最も重要な部分だと指摘する。
セティ氏によれば、上手な交渉によって、なぜ相場の中でもより高い金額が支払われるべきなのかを納得させることが出来るという。そのなかには、自身の経歴についての説明や、企業が直面している課題についての理解、求人担当者に対して課題の解決に自分がどのように貢献できるか伝えることなどが含まれている。
メーソン准教授も、賃金交渉の際に理由を提示することはいくつもの良い点があると指摘する。
メーソン准教授は、指図されるよりも理由付けされることを人は好むと説明。「賃金交渉で求められるのは、なぜ提示した金額に意味があるのか、相手に理解してもらうことだろう。そうすれば、担当者もなぜこの金額なのか納得できるし、会社に対して説明することもできる」と指摘した。