「和牛が手本」、英国で上質肉の生産に挑む夫婦
だが夫妻が求めるのは量だけでなはない。上質な肉の生産には牛を「幸せ」な気分にすることが重要だと語る夫妻は、餌に海草などを混ぜるほか、食べやすい長さに干し草を切るなど気を遣う。
わらや穀物など低カロリーの餌主体で育てる飼育コストは、労務費なども含めると1頭当たり年間1500ドル(約15万円)にも及ぶ。だがこのような「気配り」が出生率の改善などにつながると夫妻は語る。
牛小屋内の照明にもこだわり、ムードある光が内部を照らす。大半の牛を名前で呼び、ブラッシングもこなすチャップマンさんは、今後音楽を流すことも検討しているという。
1頭1万2000ドル(約120万円)で売れるという「和牛品質」の牛。使用する高級レストランが増えるほど、他のスコットランド地方の畜産農家も飼育に乗り出すかもしれない。