米陪審、急加速問題でトヨタの責任否定
(CNN) トヨタ車の事故で2009年に死亡した女性の遺族が、原因は車の欠陥にあったとしてトヨタ自動車を訴えていた裁判で、カリフォルニア州ロサンゼルス郡の陪審は10日、トヨタに責任はなかったとして遺族側の訴えを退ける評決を言い渡した。
訴えによると、06年型カムリがカリフォルニア州アップランドを走行中に突然加速し、ブレーキを踏んだにもかかわらず160キロを超すスピードが出て電柱に衝突、運転していた女性が死亡した。
これに対してトヨタ側は裁判の中で一貫して同車に欠陥はなかったと主張、女性の運転していた車は最新型のブレーキを装備していたと反論していた。
10日の評決を受けてトヨタは、「今回の事故が06年型カムリの設計に起因するものではないと結論付けた陪審の判断を歓迎する」との声明を発表した。
米国では同社を相手取って同じような訴訟が各地で起こされているが、トヨタは今回の評決が判例となり、安全性を証明する重要な指標になると期待を示している。
トヨタは09~10年にかけ、アクセルペダルの不具合に関連して800万台以上のリコールを強いられた経緯がある。しかし死亡した女性が乗っていた06年型カムリはリコールの対象にはなっていなかった。