次期FRB議長にイエレン氏指名へ、初の女性起用
ニューヨーク(CNNMoney) オバマ米大統領は次期連邦準備制度理事会(FRB)議長にジャネット・イエレン副議長を指名する。米政府高官が8日に明らかにした。9日に正式発表予定。
米上院で人事案が承認されれば、100年のFRB史上初めて女性議長が誕生する。
イエレン氏はクリントン政権時代の経済諮問委員会(CEA)委員長、サンフランシスコ地区連銀総裁などを歴任し、10年以上にわたってFRBに在籍してきた経歴が評価された。現在は副議長として失業問題に対応するための景気対策を推進している。考え方は、来年1月で任期が切れるバーナンキ議長に近いとされ、引き継ぎも円滑に行われる見通し。
FRBは国債買い入れの縮小を検討しているほか、5年に及んだ量的緩和の縮小という困難な課題も抱える。イエレン氏はそうした政策にかかわってきた立場から、内情にも精通している。
上院での承認には数カ月かかる可能性もあるが、同氏は既に米民主党の有力議員の支持を取り付けている。オバマ大統領がラリー・サマーズ元財務長官の指名に傾いた際は、民主党議員がイエレン氏の起用を促す書簡を大統領に送り、サマーズ氏が指名辞退を表明した経緯がある。