タイタニック号のバイオリン高値落札、沈没寸前まで演奏続け
ロンドン(CNN) 英国の競売商「ヘンリー・オルドリッジ・アンド・サン」は19日、1912年4月に大西洋で沈没、多数の犠牲者が出た英豪華客船タイタニック号で沈没間際まで演奏を続けた楽団長のバイオリンが競売に出品され、170万米ドル(約1億6660万円)以上で落札されたと発表した。
当初の予想を大幅に上回る落札額。出品者や競り落とした人物名は明らかにされていない。タイタニック号関連の遺物や付属品の収集家によると、170万ドル以上の価格は同号の遺品や付属品に絡む価格では突出した最高額となった。
バイオリンは楽団長だったウォレス・ハートリー氏の所有品。タイタニック号の生存者によると、同氏の楽団は船が沈みつつある中、乗客を落ち着かせるために演奏を続けたという。流れた曲は賛美歌の「主よ御許(みもと)に近づかん」だった。
この場面は、世界的なヒット作となったジェームズ・キャメロン監督の映画「タイタニック」でも再現されている。