年金支給開始年齢、69歳に引き上げへ 英
ロンドン(CNNMoney) 英政府は5日、年金支給開始年齢を68歳に引き上げる時期を約10年前倒しして、2030年代半ばとする制度改革案を発表した。2040年代後半には69歳に引き上げる。実現すれば、支給開始年齢は先進国の中で最も高くなる。
年金支給開始年齢の引き上げは、平均余命が伸びたことに伴う措置。年金生活が人生の3分の1を超す期間に及ぶべきではないという英政府の考え方に基づいている。
引き上げによって50年で5000億ポンド(約83兆円)の歳出削減を見込む。
経済協力開発機構(OECD)によると、年金支給開始年齢は米国とドイツが2050年までに67歳への引き上げを予定する一方、日本とメキシコは65歳となっている。イタリアとデンマークも50年までに69歳に引き上げる見通し。
各国とも人口の高齢化に伴って国家への負担が増す中で、多くは年金支給開始年齢と平均余命を連動させている。