「感謝祭は部下休ませて」、営業拒んだ店長を解雇? 米ピザ店
(CNN) 米インディアナ州にあるファストフード大手ピザハットのフランチャイズ店で店長をしていた男性が、感謝祭に当たる28日の営業を拒んだために解雇されたと訴えている。ピザハット本社はこの男性を復帰させるよう指示したことを明らかにした。
解雇されたと訴えているのは同州エルクハートのフランチャイズ店に勤務していたトニー・ローアさん(28)。10年以上前からピザハットで働いてきたという。
ローアさんによると、感謝祭の28日に店を開けて部下たちを働かせることはできないと主張したところ、辞表を書くよう命じられた。そこで辞表ではなく、感謝祭の日は休業しなければならないと訴える手紙を書くことにしたという。
手紙では、「私たちは従業員を大切にする会社であり、この日は従業員を休ませると、なぜ宣言できないのですか」「1年のうちで店が閉まるのは感謝祭とクリスマスのたった2日だけ。休みを取って家族と過ごせる保証があるのはこの2日しかありません」と強調した。
さらに、「この貪欲で不道徳な要求に従うことを拒めば、会社にいられなくなるのは分かっています」「あなた方が生活できるのは、最下層にいる人たちのおかげだと理解していただけたらと思います」と訴えた。
ローアさんはこの直後に解雇されたという。一方、同店側は、ローアさんは解雇ではなく、自分で辞めたと説明している。
この経緯についてピザハット本社は、フランチャイズ店による「深刻な判断ミス」があったと表明。同店はローアさんを復帰させることに同意したと述べ、「従業員が休日に勤務しない権利を全面的に尊重する」と強調している。
ただ、ローアさんは28日の時点で、店に戻るかどうかはまだ決めていない。とりあえず家族と共にピザなしで感謝祭を祝い、戻るかどうかは翌日から考えるつもりだという。