インド中銀、05年以前の紙幣を全面回収 偽造対策で
ロンドン(CNNMoney) インドの中央銀行に当たるインド準備銀行は26日までに、被害が拡大する偽造紙幣対策として2005年以前に造幣された紙幣を今年3月31日までに全面的に回収する計画を発表した。
これに従い各銀行は要請があれば該当の紙幣交換を行うこととなる。準備銀行の報道担当者はCNNの取材に、国民に対しパニックに陥らないように求め、05年以前の紙幣は依然使用出来ることを強調した。
また、新たに印刷する紙幣については従来の種類にはない工夫が盛り込まれると述べた。
インド社会では現金支払いが重視されるが、偽造紙幣の増大が深刻化している。準備銀行は昨年、偽造紙幣の枚数は近年、激増したとの報告書を出していた。
偽造紙幣への対策は世界各国の中央銀行が直面している課題で、プラスチック製の貨幣製造も増えている。英国では2016年からポリマー製の紙幣が出回る予定。ポリマー製紙幣は既にオーストラリア、メキシコやカナダなど25カ国以上で導入されている。プラスチック製紙幣の耐用期間は従来のものより長く、造幣費用も使用期間を考えれば結局、より安価になるとされる。