安倍首相、「日本はデフレから脱出する」 ダボス会議で演説
ダボス(CNNMoney) 安倍晋三首相は22日、スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で演説し、日本は長引く不況の原因となってきたデフレとの戦いに勝利しつつあるとの見方を示した。
安倍首相は演説の冒頭、大胆な金融政策や機動的な財政政策を柱とする「アベノミクス」に触れ、「日本経済は長く続いたデフレから脱け出ようとしている。今年は春に賃上げがあるだろう。久方ぶりの賃金上昇で消費が伸びる」と予想。「日本に来たのは黄昏ではなかった。新しい夜明けだった」と力説した。
さらに、日本の競争力を取り戻すために「既得権益の岩盤を打ち破るドリルの刃」となり、「2020年までに対内直接投資を倍増させる」と述べている。
日本は人口の高齢化が進み、国の借金が1000兆円を突破する中で、景気を回復させるための抜本的改革はなかなか進まない状況だった。これに対して安倍首相は、市場の自由化やイノベーションの促進、外国人の人材活用、男性中心の企業文化の転換といった戦略を打ち出すと表明、「日本は女性に輝く機会を与える場でなくてはならない。2020年までに、指導的地位にいる人の3割を女性にする」と宣言した。
12月の靖国神社参拝については、中国や韓国の人たちの感情を害する意図はなかったと述べ、対話の扉は常に開かれていると強調した。