米AT&T、ディレクTVを約5兆円で買収へ

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AT&TがディレクTVの買収を発表した

AT&TがディレクTVの買収を発表した

ニューヨーク(CNNMoney) 米通信大手AT&Tは18日、米衛星放送大手ディレクTVの買収で合意したと発表した。500億ドル(約5兆円)近い規模の買収となる。

両社の取締役会が同日の会合で買収計画を承認した。規制当局の認可を得て成立する見通しだ。

買収金額は現金と株式を合わせて485億ドル。AT&Tが引き受けるディレクTVの負債も加えると総額670億ドルになる。

AT&Tのランドール・スティーブンソン最高経営責任者(CEO)は声明で、「映像エンターテインメント業界を塗り替えるまたとない機会だ。新会社は携帯機器やテレビ、パソコン、車内や航空機内など、さまざまな画面に映像を届けられるようになる」と述べた。

また、ディレクTVは有料テレビとしてのブランド力やコンテンツ、中南米での成長ぶりなどから、AT&Tにとって「最高の選択肢」だったと述べた。

AT&Tも有料テレビ部門「Uバース」を持っているが、契約者数は約500万世帯。これに対してディレクTVの契約者は2000万世帯を超える。AT&Tは「買収によって、視聴者の好みに一層うまく応えることが可能になる」と強調する。

米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)の試合を毎週視聴できるディレクTVの人気プログラム「NFLサンデー・チケット」や、昨年26億ドルに上った同社の現金収支も、AT&Tにとって魅力的だったとみられる。

米国の通信、放送業界では、ケーブルテレビ最大手コムキャストが同2位のタイム・ワーナー・ケーブル(TWC)の買収を当局に申請中。携帯通信のソフトバンクもTモバイルの買収計画を進めている。

AT&TのディレクTV買収が成立すれば、有料放送サービスでコムキャストとTWCの新会社に次ぐシェアを獲得し、この2社で市場の半分以上を占める形となる。市民団体からは、競争が妨げられて消費者の不利益になることを懸念する声も上がっている。

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