米、BNPパリバに罰金90億ドル 制裁国との違法取引で
ロンドン(CNNMoney) 仏金融大手BNPパリバは6月30日、米国がイランやスーダンなどに科している制裁に違反した罪を認め、90億ドル(約9000億円)近い罰金を支払うことで米当局と和解した。
BNPパリバはマンハッタンの地裁で文書偽造と共謀の罪を認めた。近く連邦裁判所で、マネーロンダリング(資金洗浄)禁止法違反でも有罪を認める見通しだ。
さらにニューヨーク州の金融当局はBNPパリバのニューヨーク支店に一部のドル決済業務を1年間停止するよう命じ、同社はこれにも同意した。
米当局者によると、同社では捜査の結果、約30人が解雇の対象となり、一部はすでに退社している。
ボナフェ最高経営責任者は「過去の不正行為を深く悔やんでいる」と述べた。
罰金の額は、2012年に英HSBCが同様の違反で支払った19億ドル、今年5月にクレディスイスが脱税ほう助問題で支払った26億ドルをしのぐ記録的な規模となった。
捜査内容に詳しい当局者が同日語ったところによると、同社は数年前に当局の捜査が始まってからも制裁対象国との取引を処理し続け、非協力的な態度を取っていたために罰金が膨らんだとみられる。