「休まない米国人」に休暇取得のススメ
2012年、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で労働時間が最長だったのは、韓国人だった。
ただ、長時間労働が生産性に結びついているわけではない。むしろ、韓国人の生産性は低く、OECD平均の3分の2に過ぎなかった。あまりに働き過ぎた結果、睡眠時間削減という意味でもOECD最高になってしまったのだろうか。ソウル市ではこの夏、生産性向上のため、職員に昼寝を奨励する事態にまでなった。
現在は一般的に、発展途上国の労働者のほうが、科学技術の恩恵を受けることが少ないために、より裕福な国々の労働者よりも生産性が低い。そのため、アジアの労働者は歴史的にみて、米国の労働者よりも生産性が低かった。しかし、その差は埋まりつつある。
一方で、ドイツ人の労働時間はギリシャ人よりも年600時間ほど短いが、生産性では70%上回っている。
こうしたなか、米国人は、長時間労働に行いつつも比較的高い生産性を維持しているという意味で、例外的な存在だ。
ただ、もう少しリラックスして充電する時間を増やしてもいいのではないか。