ゴーストタウンが競売に、80万ドルから 幽霊付き?
ニューヨーク(CNNMoney) 米コネティカット州でハロウィーンを控えた28日、見捨てられてゴーストタウンと化した街がオークションで売りに出された。開始価格は80万ドル(約8600万円)。既に10件以上の引き合いがあるという。
売り出されているのは同州の中心都市ハートフォードの南西にあるジョンソンビル・ビレッジ。雑草が生い茂る約25ヘクタールの土地と、商店や教会、工場、飲食店などの建物8棟が含まれる。
ほぼ見捨てられていた街を資産家のレイモンド・シュミット氏が1960年代に買い取り、観光地として再生するため一部の建物を改装して19世紀風の街を再現。ビリー・ジョエルの音楽ビデオに登場したり、映画のロケ地としても使われた。
しかし近隣地域との間でトラブルが発生し、再生プロジェクトは1994年ごろに挫折。シュミット氏は数年後に死亡した。
2008年にはホテル開発業者が買い取ってリゾートや高齢者施設の建設を計画したが、水道などの公共設備が整っていないことから実現しなかった。
オークションサイト運営会社の幹部によれば、街には今もシュミット氏の幽霊がさまよっているという人もいる。「うわさでは、同氏はこの街を愛するあまり、いまだに去ろうとしないとか」(同社幹部のジム・ケリー氏)。
不動産会社によると、ほとんどの建物は構造的には安定しているが、老朽化してペンキがはがれたり屋根が破損したりしている。最近では女性記者が階段を踏み外して足をくじくなど事故が相次いだ。これもシュミット氏の幽霊の仕業かもしれないとケリー氏は言う。
それでも真剣に購入を検討する買い手がいて、開始価格を大幅に上回る価格で落札が見込まれるという。オークションは30日に終了予定。