BA機が大西洋路線で最速の飛行時間、気流に乗り音速に迫る
(CNN) 英紙デーリー・テレグラフは15日までに、米ニューヨーク発、ロンドン行きの英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)114便が5時間16分で目的地に到着し、同路線の最速記録を樹立したと報じた。
機材は米ボーイング社製の777-200型機で、予定の飛行時間を90分縮めた。最大で時速約322キロの強力な追い風となったジェット気流に乗り、対地速度は最大で音速に近い約1200キロになったという。音速の壁は時速1224キロ。
BAの元操縦士は同紙に「ジェット気流に乗るのはサーフィンみたいなもの」と指摘。「乱気流でないジェット気流をつかまえれば約160キロの追い風を得られるのは珍しいことではない。今回は新記録だろう」と述べた。
同便は今月7日、ニューヨークのケネディ国際空港を出発、ロンドンのヒースロー国際空港へ向かっていた。
この大西洋横断路線での最速記録は、現在は退役した超音速旅客機コンコルドが1996年に達成した2時間53分以下となっている。コンコルドはBAとエールフランス航空が運航していた。
一方、欧州から米国へ西の方向へ飛ぶ旅客機の乗客にとって114便が恩恵を受けた追い風は強烈な逆風となり、平均以上のフライト時間に甘んじることになる。