世界最速の自動車 時速1000マイルを目指せ
(CNN) ジェットエンジンとロケットブースターを持ち、アルミニウムの車輪で走る自動車「ブラッドハウンド・スーパーソニックカー(SSC)」。現在製造が進められているブラッドハウンドSSCは、地上走行の最高記録である時速1000マイル(約1609キロ)に到達することを目指している。
ブラッドハウンドSSCの車体はチタニウムとカーボンファイバーで出来ており、銃弾よりも速く走るよう設計されている。
英国を拠点にしているブラッドハウンド・プロジェクトは2016年に全長8.9メートルのブラッドハウンドSSCを南アフリカのハクスキーン・パンへと輸送し、そこで新記録樹立に挑戦する。
英王立空軍(RAF)の元中佐でジェット戦闘機のパイロットだったアンディー・グリーン氏によれば、これほどの高速でもバラバラにならない自動車を設計できたことがすでにエンジニアの技術の勝利だという。
グリーン氏はプロジェクトの拠点があるブリストルでCNNの取材に、「ゴムは使っていない。時速450マイル(約720キロ)を超えるとタイヤを保持することが本当に難しい。ばらばらになってしまう。そこで固体アルミニウムを使うことにした」と語る。
イラクやボスニア、アフガニスタンに従軍経験のあるグリーン氏は空中と地上の両方で音速の壁を越えたと主張できる唯一の人物かもしれない。グリーン氏は1997年、「スラストSSC」という車両で時速763マイル(マッハ1)の記録を出し、地上で音速の壁を越えた最初の人物となった。