米雇用増、3万8000人に減速 利上げに暗雲

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5月の雇用者数の伸びは3万8000人にとどまった

5月の雇用者数の伸びは3万8000人にとどまった

ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省が3日に発表した5月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比3万8000人増と伸び悩み、2010年以降で最小の伸び幅となった。一方、失業率は4.7%と2007年以降で最低となった。

雇用者数は4月も12万3000人増にとどまっており、2カ月連続で過去2年間の平均20万人増を大きく割り込んだ形だ。

米通信大手ベライゾンの職員約3万6000人が6週間のストライキに入ったことが影響したほか、建設業や製造業、エネルギー関連を含む鉱業での雇用減が伸びを押し下げた。労働市場が完全雇用状態に近いとの見方も広がっており、雇用の伸びは一定程度減速すると予想されている。

また、3月と4月の雇用者数の増加も計5万9000人下方修正された。

一方、失業率は2007年以来の低い水準となった。低下の要因は職探しを諦めて労働市場から脱落する人が増えたことにある。ここ数カ月は労働市場に復帰する人が増えていたがその傾向も止まった。また、フルタイムの仕事を希望しながらパートタイムの仕事に就く人も640万人に増えた。

平均時給は2.5%増と小幅ながら引き続き堅調な伸びを示した。米連邦準備制度理事会(FRB)は3.5%付近を望ましい水準としている。

FRBが14~15日に開催する米連邦公開市場委員会(FOMC)では今回の雇用統計が鍵を握りそうだ。雇用統計に先立つ各種の経済指標が好調だったことを受け、FRBの当局者はこの数週間、6月の利上げを示唆していた。だが、5月の雇用統計が伸び悩んだことで6月の利上げはほぼないとの見方が投資家の間で広がっている。

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