空港の保安検査で待たされ乗り遅れ、当局に賠償求める 米
ニューヨーク(CNNMoney) 米ミネソタ州の空港で保安検査の待ち時間が長かったため飛行機に乗り遅れたとして、同州在住の男性が運輸保安庁(TSA)と空港を相手取り訴訟を起こした。
原告のフーマン・ニキザドさんは今年3月、搭乗予定だった便の出発時刻より2時間早くミネアポリス・セントポール空港に到着した。ところが保安検査の列で1時間半以上待たされ、乗り遅れてしまったという。
ニキザドさんによると、TSAが配置していた職員の人数が足りず、一般乗客用のボディースキャナーも1台しか稼働していなかった。
ニキザドさんはTSAに対し、新たなチケット代や空港までの往復を繰り返した交通費に訴訟費用を加えた506.85ドル(約5万4000円)の支払いを求めている。
訴訟は4月に提起され、その後連邦裁判所に持ち込まれた。CNNはTSAにコメントを求めたが、回答は得られていない。
ニキザドさんは、TSAのネッフェンジャー長官が保安検査の待ち時間をめぐる問題で対応を促すため、3月11日に同空港を訪れていたと指摘。「空港とTSAが対応を怠ったせいで、私はその8日後に乗り遅れた」と主張している。
米国では空港の利用客数が過去最多を記録するなか、保安検査の列が大きな問題となっている。検査ゲートを通過するのに1時間以上かかるケースも珍しくない。TSAは旅行者に対し、出発時刻の2時間前には空港に着くよう呼び掛けているが、3時間前の到着を勧めている空港もある。