ブラジル経済の低迷続く、4~6月期も3.8%減
ニューヨーク(CNNMoney) 政情の混乱や深刻な景気低迷に直面するブラジル政府は4日までに、今年4~6月期(第2四半期)における国内総生産(GDP)の成長率はマイナス3.8%だったと発表した。
第1四半期の5.4%減に続くマイナス成長で、1930年代以降では最長の景気停滞となっている。ブラジル経済は南米で最大規模。
現在の失業率は11.6%で、約1200万人が無職の状態。2年前の失業率は6.8%だった。
ブラジルの長期不況の原因は、主要な外貨獲得源となっている原油の価格低迷や主要な貿易相手国である中国の景気減速となっている。
ただ、景気回復の兆しも見えつつある。消費者や企業による今後の経済への期待感はわずかながらも改善し、通貨レアルの価値も持ち直しつつあり、GDPのマイナス成長率の幅も縮んでいる。
同国では8月31日、ルセフ前大統領が議会上院の弾劾(だんがい)裁判で罷免(ひめん)され、テメル新大統領が就任していた。前大統領が問われたのは政府会計の粉飾などだった。ただ、テメル氏も低支持率にあえいでおり、閣僚3人が汚職疑惑に絡んで既に辞任する不祥事にも襲われている。