習主席も来店の名門パブ、中国企業が買収 英
ニューデリー(CNNMoney) 英国のキャメロン前首相が昨年、英国を訪れた中国の習近平(シーチンピン)国家主席を案内したロンドン近郊のパブが、中国企業に買収されたことが7日までに分かった。
英国の不動産仲介業者「クリスティー・アンド・カンパニー」が発表したところによると、中国の投資会社「シノフォートン」が英首相の公式別荘「チェッカーズ」の最寄りのパブ「ザ・プラウ・アット・カズデン」を買収した。
クリスティーの幹部によると、同店は昨年10月に習主席が訪れてから、中国人観光客の名所のひとつになっている。
店の公式サイトには、1970年代に当時のヒース首相が訪れた写真が掲載されている。このほかにも歴代首相がここでビールや料理を楽しんできたという。
買収額は公表されていない。CNNMoneyはシノフォートンに取材を試みたが、コメントを得られなかった。
中国企業が世界の首脳らの行きつけの店などを買収した例は過去にもあり、一部で議論を呼んでいる。オバマ米大統領は昨年ニューヨークに滞在した際、それまで利用していた高級ホテル「ウォルドルフ・アストリア」に宿泊しなかった。同ホテルが中国の保険会社に買収された影響とみられる。
シノフォートンは英国ですでにテーマパーク開発などを手掛けている。ただパブは必ずしも景気の良い業界とはいえず、昨年は毎週13~29件のペースで閉店に追い込まれたとの統計もある。