中国でチェリーコーク発売、バフェット氏のイラスト付き
香港(CNNMoney) 米飲料大手コカ・コーラが先月から、中国でチェリー風味のコーラ「チェリーコーク」を売り出している。発売を記念した限定版の缶には、コークが大好物だという米著名投資家、ウォーレン・バフェット氏(86)のイラストが描かれている。
コカ・コーラは宣伝にスポーツ選手やポップ歌手を起用することが多く、80代の富豪というのは異例の人選といえる。
バフェット氏の資産は749億ドル(約8兆3000億円)に上るとされ、宣伝料を稼ぐ必要もない。本人がニュースメディアに語ったところによると、無償で協力しているという。
だがこの宣伝は、双方にとって有益なアイデアといえそうだ。
同氏が最高経営者(CEO)を務める米投資会社バークシャー・ハサウェイはコカ・コーラの筆頭株主として170億ドルを投資している。そのうえバフェット氏は無類のコーク好きで知られ、職場でレギュラーのコーク、自宅でチェリーコークを1日に少なくとも計5本は飲むと公言。「コークは若さの秘訣(ひけつ)」とも主張している。
またバフェット氏のような成功者は中国で人気が高く、コークのイメージにぴったりだと、マーケティングの専門家は指摘する。コカ・コーラの対中マーケティング部門を率いるシェリー・リン氏は「バフェット氏が協力に応じてくれた時は驚いた」と明かし、「消費者には大変好評だ」と強調している。
2015年のチャリティーオークションで、バフェット氏と昼食を共にする権利を落札したのは中国のゲーム会社だった。落札価格は235万ドルだった。
バフェット氏の出身地、米ネブラスカ州オマハで開かれるバークシャーの株主総会には昨年、中国から約3000人の投資家が出席。会議が同時通訳された唯一の外国語は北京語だった。