ミシュラン調査員に聞く舞台裏<下> 匿名性が鍵

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バー氏は「各レストランに関するあらゆる報告書を収集し、徹底的に議論する」と説明。「全ての面を検討するのに少なくとも1~2日はかける」と明かす。

ミシュランガイドの星付けの基準は明確だ。「非常に良い」が一つ星、「遠回りしてでも訪れる価値がある」のが二つ星、「特別に旅行する価値がある並外れた料理」が三つ星となっている。

星の配分には大変な責任が伴う。レストランが星を失った場合、経営に大きな影響が出ることもあり得る。その半面、新しく星が付けばレストランの可能性を大幅に広げることができる。

レストランが新規開店したときや星付けを変更する際は、決定の前に少なくとも3回は調査員が訪れる。バー氏は「訪問が5回に及ぶことも皆無ではない」「絶対的な確信を持ちたい」と話す。

英国のレストラン「ファット・ダック」の場合、最高の三つ星を付ける前にバー氏のチームが8~9回訪れたという。

一部のシェフが別格扱いを受けていると感じる場合もあるかもしれないが、一般的には、各ガイドを通じて一貫性を確保するのが目標だ。

バー氏は「英国の一つ星はミラノや香港の一つ星と同じ。この方針が違いを生み出している」と話す。

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