ロシア由来のウオツカ大手、米国産強調の広告開始
ロンドン(CNNMoney) 旧ソ連で創業されたウオツカ大手「スミノフ」が15日までに、米国内で80年以上もブランド製品を作り続けている自社の歴史などを強調する広告活動を米国で始めた。
トランプ米政権が直面する昨年の米大統領選時でのロシアとの癒着疑惑を意識した広告との見方がある。また、米国製品を重視するトランプ氏の主張を踏まえたものとの受け止め方もある。
スミノフの広告ポスターには1941年に誕生したとされるカクテル「モスコー・ミュール」のグラスの図柄が添えられ、「米国製品」との字句が強調されている。その上で「ロシアとのつながりにも喜んで言及したい」と付け加えた。
スミノフは現在、英国のアルコール飲料企業「ディアジオ」の傘下にある。同社の報道担当者は声明で、今回の広告活動の開始について「米国製品への関心の高まりは、最近の米国内での出来事を暗黙の了解にしつつ、スミノフの社業の歴史とロシアにルーツがある事実を強調する完全な機会ととらえた」と指摘した。
今回の広告活動が実施される場所や期間は不明。トランプ氏は酒を一切たしなまないとされる。
米政界ではトランプ政権が抱える「ロシア疑惑」に絡む動きが相次いでいる。米連邦捜査局(FBI)のコミー前長官の解任やセッションズ司法長官の議会の上院委員会での証言などが続いた。
Smirnoff's new ad campaign pic.twitter.com/IPEwbLJFlq
— Robbie Gramer (@RobbieGramer) 2017年6月11日