トランプ政権、韓国に自由貿易協定の見直し協議要求
ニューヨーク(CNNMoney) 米通商代表部(USTR)は12日、韓国に対し米韓自由貿易協定を見直す協議を求めたことを明らかにした。同協定はオバマ前大統領が2012年に署名していた。
トランプ米大統領は先月下旬、ホワイトハウスで韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領と会談した際、写真撮影に共に臨んだ文氏の面前で韓国の貿易政策を批判していた。ロス商務長官も文大統領と会談し、自動車や鉄鋼分野での韓国の不公正な貿易慣行に言及していた。
ライトハイザーUSTR代表は両国は今後30日以内に協議を持ち、再交渉の議題などを検討するとの見通しを伝えた。
韓国産業通商資源省はこれを受け、米国に高官を派遣するとの声明を発表。ただ、FTAやその貿易赤字に与える影響を調査し、分析や評価も行う必要があると強調した。
同省関係者は「両国は懸念される課題を協議するが、それは必ずしも再交渉の開始を意味しない」と語った。
韓国による米国への主要輸出品は自動車、コンピューター部品やスマートフォンなど。逆は航空機や食糧など。米韓自由貿易協定は12年3月に発効し、同年の米国による対韓国貿易赤字は77億ドルだったが、昨年は176億ドルに急増していた。
トランプ大統領は選挙戦中から他国との貿易協定修正や貿易赤字削減に再三言及。カナダ、メキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も進めている。