NAFTA再交渉もトランプ氏、「恐らく離脱」
(CNNMoney) トランプ米大統領は24日までに、カナダ、メキシコとの再交渉が始まったばかりの北米自由貿易協定(NAFTA)に触れ、個人的な見解としながらも「恐らくどこかの時点で離脱すると考えている」と述べた。
米アリゾナ州での演説で述べた。大統領は「米国はこれまでこの協定のひどい悪用を受けており、取引が出来るとは考えない」と指摘。離脱なしに取引が成立するとは思えないとしながらも今後の交渉の推移を見守るとの考えを示した。
同協定の再交渉の初回会合は先週開催されたばかり。トランプ氏の今回の発言が駆け引きやもしくは支持者を意識した言動なのか、再交渉の行方を見据えた上でのものなのかは不明。ただ、今後の交渉に冷や水を浴びせる形とはなった。
トランプ氏は昨年の米大統領選でNAFTAを再三非難し、米国史上、最悪の貿易協定とし米国中西部のラストベルト(さびついた工業地帯)の製造業での失業につながったとこき下ろしていた。
再交渉の初回協議も難航含みの出足となった。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は記者会見で、数え切れない米国民にとってこの協定は失敗だったと断定し、膨大な貿易赤字などは無視することが出来ないと述べた。
カナダ、メキシコ両国は再交渉の狙いについて協定の「近代化」とし、機能している部分を取り崩すものではないとしている。再交渉は今後数カ月間内にメキシコやカナダでの会合を予定している。