世界最大のバッテリー、豪州で稼働 米テスラが手掛ける
香港(CNNMoney) 米電気自動車(EV)メーカー「テスラ」の手掛ける世界最大のリチウムイオンバッテリーが、豪サウスオーストラリア州で1日までに稼働を開始した。
テスラはフランスの再生可能エネルギー企業や地元自治体と協力。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は契約締結から100日以内に納品・稼働できなければ無料にすると公言していたが、その期限を守った形だ。
テスラの新たなシステムは、近くの風力発電で生み出された電力がバッテリーに蓄えられ、需要の増加時に送電される仕組み。3万世帯への供給が可能で、最も近いライバルの3倍強力だとみられている。
バッテリーの設置は、近年停電が頻発する同州の電力状況の改善に寄与する見通しだ。
同州のウェザーリル州首相は、1日に声明を出し、需給に応じた送電が可能な再生可能エネルギーにおいて「今やサウスオーストラリア州は世界に先駆けた存在となった」「これは歴史的快挙だ」と述べた。
一方のテスラは、今回のプロジェクトが将来、世界中で展開される事業のモデルとなることを期待すると述べた。
ただ、世界一の座はそう長くはないかもしれない。韓国では、現代グループの電力関連会社がテスラのものより約5割大型なバッテリーの設置を進めている。稼働は来年前半の見込み。