独ダイムラー、EVトラック開発 CO2排出「ゼロ」へ
ロンドン(CNN Business) 独自動車メーカー大手ダイムラーが電気(EV)トラックの開発を進めており、気候変動に対応する手段のひとつとなるかもしれない。
工場から倉庫そして家庭へと荷物が運ばれる際、ガソリンを多く消費する車両が使われることが多い。そのことは二酸化炭素(CO2)の多大な排出につながる。
シンクタンク「アゴラ」によれば、欧州の路上の排ガスの38%が大型車両によるものだという。国際エネルギー機関(IEA)によれば、トラックやバスからの排ガスは2000年以降、毎年2.2%増加している。
メルセデス・ベンツを傘下に持つダイムラーはEVトラック「eアクトロス」によって、大気を汚すことなくオンデマンドの配送を支援できるようになると考えている。
ダイムラー幹部によれば、5年をかけてEVトラックの開発に取り組んでいる。このトラックを利用すれば、CO2の排出は「ゼロ」となるという。
トラックは現在、最長200キロの範囲でドイツやスイスで試験運用がされている。バッテリーにより、運転システムやブレーキ、エアコンなどが稼働する。
潜在的な顧客はすでに関心を示している。背景には欧州の一部の都市が中心部への大型車両乗り入れを禁じていることがあるとみられる。