サウジ国営石油、企業価値185兆円の公算 アップル超え世界1位
ロンドン(CNN Business) サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは17日に声明を発表し、新規株式公開(IPO)で総数2千億株のうちの1.5%を売りに出す方針を明らかにした。
公募価格は1株30~32リヤル(約870~930円)で、企業価値を算出すると6兆~6兆4000億リヤルとなる。これは米アップルをはるかにしのぐ世界最大の規模。
資金調達額も250億ドル(約2兆7000億円)を超えるとみられており、実現すれば過去最大となった2014年の中国電子商取引大手アリババグループのIPOをわずかに上回る。
アラムコの株式が売りに出されるのは今回が初めて。石油依存からの脱却を目指すサウジの取り組みの一環とみられる。
同社は2018年、1110億ドルの利益を計上した。株式の配当金は24年まで年間750億ドルを支払うと約束している。
最終的な株式の価格は12月5日に設定される予定。
アラムコをめぐってはサウジのムハンマド皇太子が2兆ドル近くの評価額を目指しているとの報道があったが、石油価格の下落や気候変動、地政学的リスクなどから国外の投資家の間では懐疑的な見方も出ている。