通販サイトに強制収容所のクリスマス飾り、非難受け取り下げ
ロンドン(CNN Business) 米アマゾンの通販サイトに出ていた商品の一部に、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺(ホロコースト)の舞台となったアウシュビッツ強制収容所の写真が使われていたこと分かり、収容所跡地の博物館が不謹慎だと非難した。商品はすでに取り下げられている。
跡地を管理するアウシュビッツ・ビルケナウ博物館のツイートによると、強制収容所の入り口に向かう線路や収容所内部の光景の写真を使ったツリー飾り、マウスパッド、栓抜きなどが、第三者の販売元から出品されていた。
同博物館はツイッターに「おぞましく侮辱的な」商品だと書き込み、強い反発を示した。
博物館が調べたところ、アウシュビッツの写真がついた商品はさらに見つかったが、その後すべて取り下げられた。
Selling "Christmas ornaments" with images of Auschwitz does not seem appropriate. Auschwitz on a bottle opener is rather disturbing and disrespectful. We ask @amazon to remove the items of those suppliers. https://t.co/0uG2JG558e pic.twitter.com/ucZoTWPk1W
— Auschwitz Memorial (@AuschwitzMuseum) 2019年12月1日
商品の大半は、世界各地の観光名所の写真がついたシリーズだったとみられる。アウシュビッツに向かう貨物列車のツリー飾りを売っていた業者は、広島にある原爆ドームの飾りも扱っていて、こちらは販売を継続しているという。
アマゾンの報道担当者はCNNビジネスとのインタビューで、全ての販売元は同社の指針に従う義務があると強調。違反した場合はアカウント取り消しなどの措置を取る構えを示した。
アマゾンのサイトでは今年、一部の商品がイスラム教徒の感情を害するとの苦情を受けて削除された。3月にはアマゾン・フプライム・ビデオのストリーミング配信サービスから、ワクチン接種を批判する複数のドキュメンタリー映画が削除された。