カルロス・ゴーン被告、逃亡についての報道は「不正確」
ロンドン(CNN Business) 日産自動車の前会長で日本からレバノンへ逃亡したカルロス・ゴーン被告は8日、CNN Businessの単独インタビューに応じ、伝えられている逃亡劇についてすべてが正しいとは限らないと語った。
逃亡に関与したとして一部の人々がトルコで起訴される可能性が出ていることについては、気の毒に思うと述べた。ゴーン被告は日本からの逃亡の際にトルコで飛行機を乗り換えていた。しかし、ゴーン被告は関与した人々は全員、何が起こり得るか知っていたと指摘した。
ゴーン被告は、関与していた全員が最初からどのようなリスクがあるか認識していたと述べた。
金融商品取引法違反の罪などで起訴されていたゴーン被告は、日産の会長職以外にもルノーや三菱自動車でも役職に就いていた。
ゴーン被告は8日、逃亡から初めて公の場に姿を現して会見を行った。逮捕については、権力の座から追い落とすための企みの一部だったと非難した。
ゴーン被告は取材に対し、逃亡を決意したのは数週間前で、公平な裁判が受けられないと分かった後のことだったという。
ゴーン被告は「どこかに隠れるために日本を離れたのではない。日本を離れたのは、正義を求めてのことであり、汚名をそそぎたかったからだ」と述べた。
逃亡者のままでは自身の無実を人々に納得させることは難しいのではとの指摘には、「正義から逃げている逃亡者を人々は好きではない。逃亡者が不正義から逃げているときは異なった意見になる」と述べ、北朝鮮やベトナム、ロシアの共産主義体制から逃げ出した人々を目にしたときに、そうした人々が正義から逃げ出していると考える人はいないと思うと語った。
音響機器の箱に隠れてプライベートジェットに乗り込み当局から逃れたとする報道について尋ねられた時には笑顔も見せた。最初はコメントを拒んだが、「自由とは、どのような形で実現するにせよ、常に魅力的なものだ」と述べた。