米スタバ、環境に優しい新カップを試験運用 堆肥化可能な素材使用
ニューヨーク(CNN Business) コーヒーチェーン世界大手の米スターバックスが米国のニューヨークやサンフランシスコ、シアトルをはじめ、英ロンドン、カナダ・バンクーバーといった一部の都市で、新しいカップの試験運用を行っている。カップには堆肥(たいひ)となる素材が使われているという。
新しいカップも紙製で、見た目や感触はこれまでのものと変わらない。しかし、内部のコーティングにはプラスチックではなく堆肥化が可能な素材が使われている。このため、現在使われているカップと違い、新しいカップは工業用のコンポスターで堆肥化できる。
スターバックスによれば、顧客は現在使われているカップとの顕著な違いはわからないだろうという。
スターバックスは何十年にもわたり、より環境に優しいカップによって、廃棄物を減らそうとしてきた。ただ、これは難しい課題だった。プラスチック素材を内部につかったカップは軽くて積み重ねができて、液漏れも防いでいた。そして、理論的にはリサイクルも可能だった。
しかし、多くのリサイクル工場ではカップの紙の部分とプラスチック素材を分離することは難しく、分離できていない素材を処理しようとすると機械にからみついて損傷させる恐れもあった。
ただ、まだ先は長そうだ。堆肥化が可能な素材を使ってもカップから裏地を分離させる必要がある。スターバックスは意図して、そうした処理が可能な施設のある都市で新しいカップの試験利用を行っている。