米百貨店メーシーズ、従業員12.5万人の大半を一時帰休に
ニューヨーク(CNN Business) 米百貨店メーシーズは30日、従業員12万5000人の大半を一時帰休させると発表した。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きな打撃を受けたためとしている。
一部の州で生活必需品を扱う店舗以外の営業が停止されるなど感染拡大を抑えるための動きが広がるなかで、同社は今月、米国内775店舗を全て閉鎖していた。
売り上げの大部分が消え、新規雇用や支出を凍結するなどの対策を試みたが十分な効果は出ていない。このため「基本的業務を維持できる最小限の人員」に抑えることを決めたという。
オンライン販売の注文は受け付けるため、デジタル業務、配送、コールセンターの各部門では比較的小規模な一時帰休となる。ただしオンライン販売が収益全体に占める割合は5分の1にすぎない。
ジェネット最高経営責任者(CEO)や取締役の報酬も停止する。
一時帰休の従業員は少なくとも5月まで、同社が保険料を負担する医療保険にとどまることができる。店舗が再開すれば段階的に復職させるとしているが、見通しは全く立っていない。
百貨店業界はかねてからディスカウント・チェーンや通販に圧迫されて売り上げが落ちていたが、そこへ新型ウイルスが追い打ちをかけ、ますます厳しい状況に陥っている。