米アマゾン、ストを率いたNYの従業員を解雇 隔離規定違反で
(CNN Business) 米ニューヨーク市スタテン島にある米アマゾンの物流倉庫で、新型コロナウイルス感染対策を求めるストを率いた従業員の1人が解雇された。
アマゾンは30日夜、CNN Businessへの声明でクリスチャン・スモールズ氏の解雇処分を確認した。
同社の報道担当者によると、スモールズ氏は新型ウイルス感染が確認された同僚と密接に接触していたことが判明し、全社共通の規定に基づいて14日間の有給休暇を取得するよう指示されていた。
この指示に反し、スト当日の30日に倉庫へ出てきて社内のチームを危険にさらしたとして解雇になった。
スモールズ氏らは、同倉庫で新型ウイルスの感染者が出た後も操業が続いていることに抗議し、建物の一時閉鎖と消毒を要求していた。この日のストには十数人が参加し、昼休み前後に職場から一斉に退去した。
スモールズ氏は30日夜の電話インタビューで、「こうなるだろうとみんなから忠告されていた。予想していたことだ」とコメント。一方で、今回の処分からは自分が見せしめとして罰せられたこと、会社側が従業員らに無関心であることがはっきり分かると主張した。さらに次の行動として市役所に出向き、介入を求めると述べた。
ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官はこの件について、「自分自身と同僚を守るために勇敢に立ち上がった従業員を解雇するのは恥ずべき行為」との見解を示した。さらに同州の法律は団体交渉権を認め、経営側の報復行為を禁じていると指摘した。